俳句愛好会

第14回 5月句会

第14回 5月の季題:
松の芯  ひばり
場 所ホテルレオパレス博多
日 時2017年5月30日(火)16:00〜19:00
参加者数7名
選考作品数21作品
次回予定
6月28日(水)
季題:早乙女  麦秋
備考:句会後に食事会を行います。
今月の季語「松の芯」て何?えっ知らんばい。難しかねーとみなさん困った顔をしていましたが発表したらなんと半分以上がこの季語の作品でした。芯の伸びる姿が競い合うイメージに取られたようです。

もう一つの季語「ひばり」は都会ではあまり見ることはありませんが壱岐で生活していた頃を思い出して作りましたとの事でした。特に幡鉾さんの作品「寝転べば・・・」は戦後満州から壱岐に引上げた時壱岐の方言が解らず寝転がって雲雀の鳴き声を聞いていた時を思い出してできたそうです。

野口さんから俳句は先を詠わず今日、今を詠うのですよと教えてもらいました。なるほどそうだったのか!!また今月の作品には季重ねがいくつかありますが私も含めまったく気がつかなかったよと言っていました。
句会終了後に博多駅前で壱岐フェアを行っているので皆で応援に行きわかめやうにを買いました。
特選句
潮騒を聴きて伸びるたる松の芯   白澤
準特選句
天空へ大志を競ふ松の芯      野口

松の芯見上げて老いも背を伸ばす  紫垣
(鉢植えの松が今では見上げるほどに)
舞い上がり巣立ち促す揚雲雀    加藤
その他の句

すくすくと背伸びを競う松の芯   幡鉾

 

松の芯ドレミファ空を歌ふかな   紫垣

 

月影に夜気に濡れ立つ松の芯    白澤

 

舞ひばり声もろともに見失う    中野

 

競いしか今日の一番松の芯     牟田

 

老木の衰へ見せぬ松の芯      野口

 

雲間から朋を呼びたる揚雲雀    牟田

 

松の芯とんとん天射く伊都路かな   中野

(松の枝は歪んでいるが芯はまっすぐに伸びている)

 

ひばり鳴く昭和を知らぬ人も増え   牟田

 

揚雲雀老眼鏡をはずしけり      野口

 

夕月夜岩間に凛と松の芯       白澤

 

寝転べば雲雀のさへづりのどかなり  幡鉾

 

老いてなお今年も伸びる松の芯    加藤

 

大空やさへづる雲雀愛求め      幡鉾

 

臥龍松息吹き返す松の芯       加藤

 

さえずりの声聞き審査ひばり節    紫垣

 

うらうらと照れる雲間に落ち雲雀   中野

※写真はクリックすると拡大します