原の辻遺跡

紀元前2~3世紀から紀元3~4世紀にかけて形成された大規模な多重環濠集落で、芦辺町と石田町にまたがる台地上を中心に、東西、南北ともに約1km四方に広がっている。平成7年、原の辻遺跡は『魏志倭人伝』の中の「一支国」の王都と特定された。発掘調査途中のため、古代史を書き換えるような発見が相次いでいる。最近では人面石が話題になった。ムンクの絵のようなユニークなもので、3~4世紀に作られたもの。また棹秤(さおばかり)に用いる錘(おもり)らしきものも出土し、事実だとすると7世紀とされていた度量衡整備が、さらに400年以上もさかのぼることになる。平成12年に弥生時代のものとしては国内3カ所目の国特別史跡に指定。

一支国博物館

中国の歴史書『魏志倭人伝』に「一支国(いきこく)」と記された壱岐。古代日本を物語る貴重な資料が島内から多数出土しているが、これらを一堂に展示しているのが一支国博物館である。世界的建築家、故黒川紀章氏がデザインを手掛けており、周囲の山並みに沿って曲線を描く天然芝の屋根が印象的。国指定特別史跡「原の辻遺跡」を望む丘の上に建ち、常設展示室では東アジア(中国・朝鮮半島)と日本の歴史を比較することで、グローバルな視点から壱岐の通史を紹介している。

■入館料 : 個人・一般400円、高校生300円、小中学生200円

■開館時間 : 午前8時45分~午後5時30分 (最終入館午後5時)

■休館日 : 毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日休館)、12/29~31

松永安左エ門

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壱岐出身。日本の「電力王」「電力の鬼」。父の急逝のため慶応義塾を休学。三代目松永安左エ門を襲名し家業を立てなおしたのち弟に任せて慶應義塾に復学し卒業。その後、日本銀行などに勤めたのち、福沢諭吉の養子の福沢桃介と商売をはじめたものの30代で鉱山経営に手をだし財産のほとんどを失う。その後、福博電気軌道専務を経て、九州電気常務、東邦電力副社長・社長などを務め、九州、関西、名古屋で電気事業を展開した人物。東京電力の設立者でもある。博多商業会議長会頭、衆議院議員なども務めた。

梅屋トク

壱岐出身。中国の辛亥革命の指導者であった孫文を、盟約に従って生涯支援し続けた長崎出身の実業家・梅屋庄吉の妻であり、夫である庄吉の活動を、まさに「内助の功」により支えた女性でした。