俳句愛好会

あしべ文芸第289/1月句会

あしべ文芸第289/1月の季題:
新年 春
場 所興津さん宅
日 時2025.1.6  13:00
参加者数興津、吉永、長岡、甲原、白川、加藤6名
選考作品数18作品
次回予定
句会3/9 校正3/15 製本3/19
季題:春 自由題
備考:
今年から1名増えて6名の句会になりました。名前は壱岐の島で知らない人はいない方です。俳号は小林一茶の茶を入れて茶白さんです。宜しくお願いします。何か始めようと思っておられたそうで、タイミングよく私があしべ文芸俳句部にお誘いしたら快く入会してくださいました。茶白さんはいきなりの特選句でした。普段は二人だけの生活で大晦日に大勢集まって嬉しかったことが良くわかりますね。興津さんは娘さんにブリ大根作ってと言われて作りました。私は昨年来島されてお会いした時伊藤一彦先生に教えられた、一日で良かったことを寝る前に思い出すことを習慣つけるつもりです。26日は「いりえ」で新年会ランチをしました。


昨年夏から私たちの句の指導を受けている倉田明彦先生から素晴らしい評を頂いたので以下に紹介します。

「あしべ文芸」俳句雑感  倉田明彦


森万里さんの句

 今回は森万里さんの句に素晴らしいものが多くあった。

天平の色なり遺跡訪う田鳧

私は壱岐の歴史について学んだことが無いので、弥生時代の一支国の中心地が原の辻遺跡であること以外知識がない。この遺跡を北に臨む城跡に万葉公園が整備されて卜部の雪連宅満の歌碑があることを観光案内で知ったのだが、天平期の壱岐を思い浮かべるよすがは他にはない。一支国の衰退後、原の辻に一帯は田畑となったのであろう。そしてその田畑を田鳧が訪うのだろう。田鳧は千鳥の仲間で、長い冠羽をもった美しい鳥だ。背面は灰色で緑や紫色が差す。いかにも天平文化や美術を思わせる色あいだと思う。壱岐の人々には「田鳧ー天平ー雪連ー万葉」という共通の認識があるのだろうか。あるいは万里さんの発見か。田鳧に天平の色を見たという断定は私には新鮮で衝撃的でもあった。定型ではなく九・八の中切れとなっているのが、上句の断定の強さを際立たせて効果的だ。一級品の壱岐の俳句であると思う。
特選句
晦日蕎麦年に一度の大家族 (茶白)

常よりも母の背丸き初日の出 (加藤)
準特選句
菜箸の白きもめでた初明かり (長岡)
その他の句

草じらみ道草楽し下校の子 (長岡)

震度7自衛隊ヘリ凍て空へ (長岡)

古池や飛び立つ鴨のバタバタと (吉永)

へばりつく窓の温さや冬の蠅 (吉永)

初雪や標す無音の贈り物 (吉永)

朝冷えのフェリーで啜るかけうどん (甲原)

参道に白無垢を待つ紅葉かな⁡ (甲原)

慰霊碑の傍らに座す石蕗の花⁡ (甲原)

温暖化悲喜こもごもや厳冬に (茶白)

新春に初の挑戦俳句詠む (茶白)

ブリ大根頬ばる口に目の美味し (興津)

朝日浴び雲の流れに寒鴉 (興津)

日だまりに追っても止まる冬の蝿 (興津)

良き事を一つ記して初日記 (加藤)

柿落葉老ひの箒をもて遊ぶ (加藤)

※写真はクリックすると拡大します